青山 えさき
カウンター席ではご主人とのワイン談義も楽しめそうだ |
柔らかな空気に包まれた「アート」を感じる店内
原宿・表参道の喧噪をはなれ、散歩がてら少し足をのばして外苑前へ。美味しい野菜を「凛とした」和食で食べたいとき、「青山えさき」がふさわしい。
アイボリーカラーの明るい店内。右手のギャラリースペース、さらには砂岩でできた重厚なバリ島製のレリーフが目を引く。柔らかな空気に包まれた明るい店内はまるで美術館のよう。すがすがしい気分で料理が楽しめる。
メニューを眺めるだけでこれから出会う「未知の食材」への期待に胸がふくらんでくるはず。ワイルドライス、みらぼう菜、ミラノ蕪、管牛蒡、リーキ、黄金柑。この店で供される野菜はご主人、江崎新太郎さん自ら畑や山に行き探し求めた“本物の有機野菜”だ。また日本在来種の野菜にもこだわりがある。その濃く滋味あふれる野菜を堪能したい。 |
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やさしい甘さ 小豆とカスタードのグラタン |
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素材そのものの味をいとおしむ
和食のコースの一品目は付け出し的なものとなりがちだが、「えさき」では一品目から記憶とおなかにしっかりインパクトがある。
旬を生かしたメニューは月替わり。ワイルドライスを使ったリゾットは、一緒に煮上げた野菜の“えぐみ”が絶妙の味わい。米ひと粒ひと粒がたっぷりと含んだ鯛の骨・かつお節・はまぐりのだしのうま味を、付け合わせのローストした葉玉ねぎの甘みがさらにひきたてる。
和の定番「百合根万十」も「えさき」のものはひと味ちがう。この料理のため新小岩の老舗煎餅屋から取り寄せるというこだわりの“素焼きせんべい”。それを割りくずしまんじゅうにまとわせて揚げる。歯ごたえと香ばしさがたまらない。添えられた“日本法蓮草”の味の濃いこと!
「小豆とカスタードのグラタン」はフランス産のバニラビーンズときび砂糖を使ったカスタードに、黒砂糖で炊いた小豆を入れて焼き上げる。精製した砂糖を使っていないので、甘みはあくまでも優しい。このデザートにはぜひとも雪ノ下、大葉、花穂じそ、ミョウガ、明日葉などを薄い玉露でいれた「日本の野草のハーブティー」を合わせてほしい。森林浴をしたような野の味と爽快感は初めて出会う美味しさだ。
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数ではなく“質”で揃えた日本酒 |
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「安全な食」への深い思いを感じて
デモンストレーションスタイルの「料理手ほどき会」も好評。日本料理の基本とともに、実は大のワイン好きというご主人に、和食に合うワインも楽しく教えてもらおう。
メニューを見ると食材すべてに産地が明記してある。そこには「お客さん」にそして「食材」にも誠実でありたいというご主人の真摯な思いを感じる。柔軟な発想とたしかな食材から作り出される「えさき」の料理は、これからも軽やかに新しい風を巻き起こしていくのだろう。
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